緊急事態宣言はまた出る?

緊急事態宣言はまた出る?

2020/12/29
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新型コロナウイルスの感染者が増え続けています。東京の1日の感染者も500人台を連日超えており、1000人に届くのも時間の問題ではないかと、専門家が発言しています。さらには新型コロナウイルスの変異型まで国内で確認されました。年末年始を迎えるにあたり、日本全体をうす暗い影が覆っている。現状そんな感じだと思います。

コロナの感染拡大はこのまま止まらないのでしょうか、そして、2度目の緊急事態宣言の発令はあるのでしょうか。

夜の街で働く私たちにとって、緊急事態宣言は大変なことです。最悪のパターンを想定し、今後おこりうることについて解説いたします。

コロナの緊急事態宣言とは

東京都など首都圏の都府県は3月下旬から外出自粛を要請。日本政府は、4月7日に首都圏などで初めての緊急事態宣言を出し、4月16日には全国に拡大した。これは感染者が比較的落ち着く5月25日まで続けられました。新規の新型ウイルス感染者は1日50人を下回り、一時は1万人近くいた入院患者も2000人を切ったと説明がありました。

緊急事態宣言の解除を宣言した当時の首相・安倍氏は、「わが国では緊急事態を宣言しても、罰則を伴う強制的な外出規制などを実施できない。それでも日本ならではのやり方で、わずか1か月半で、今回の流行をほぼ収束させることができた。まさに『日本モデル』の力を示したと思う」と述べ、国民に感謝を表明しました。

緊急事態宣言は新型コロナウイルス対策を含む改正新型インフルエンザ対策特別措置法に基づくもの。所得制限なく1人あたり10万円の一律給付金を支給しました。

緊急事態宣言は外出自粛を強く求めるものですが、外出して遊んだからといって法的罰則はありません。電車は通常ダイヤに近い形で運行していました。今となれば一日の東京の感染者数も200人以下と少ない数字です。それでも街から人がゴーストタウンかのようにいなくなりました。当然、オフィス街周辺のコンビニなども大打撃を受けました。

緊急事態宣言の影響

街がゴーストタウンと化した緊急事態宣言。人の流れがなくなり、店舗が休業した結果、コロナの感染者数はどうなったのでしょうか。結論として、これは感染者数が劇的に減りました。東京では毎日100~200人の感染者だったのが発令から1か月ほどで20人前後まで減りました。

このままあと一か月続ければ限りなく、0に近づくと思われました。しかし、それはどうしてもできなかったのです。経済が大打撃を受けたからです。

この間、飲食店や夜の街は休業要請、営業時間の短縮要請を受けました。緊急事態宣言解除後も客足が少なく、飲食店を取り巻く経営環境は厳しい状況が続いています。

2020年上半期における飲食店事業者の倒産は398件発生となり、上半期として過去最多。このままのペースで倒産が発生すると、2020年の年間倒産件数は796件前後となり、過去最多を更新する可能性があります。

これはすぐにデータとして出てくるでしょう。

再度の緊急事態宣言はない?

緊急事態宣言を1か月半ほど続けることで分かったことがあります。コロナウイルスは人の流れを制限すると確実に減る、しかし経済は壊滅するということです。

緊急事態宣言の解除の時期も、もう少し先にするべきだという専門家の意見もありました。しかし、多数の飲食店経営者などから悲鳴が上がったため、政府として、経済をないがしらにできないことから、緊急事態宣言解除を決めたのです。

しかしこの判断は拙速だったのではないかと、今声高に叫ばれています。

12/29の東京の感染者は856人。

実に緊急事態宣言前のほぼ3倍にまで膨れ上がっています。ここまで増えてしまうとステイホームの呼びかけだけでは収束は不可能です。

もともと専門家の間ではウィルスは気温と湿度が下がった冬に活発化する可能性が高いと言われていました。そしてやはりそれはその通りだったと数字が如実に物語っています。

しかし、コロナが爆発的に増えない限り、再度の緊急事態宣言はないと考えるのが現段階では妥当でしょう。2度目の自粛を呼びかけると前よりも経済が冷え込んでしまいます。政府は経済とコロナ対策を両立していくと考えられます。

まとめ

たらればですが、あのとき緊急事態宣言をもう1か月だけ伸ばしていればここまで増えなかったかもしれません。飲食店も確かに5、6月の売り上げは大幅に落ちたでしょうが、傷は今に比べると浅かったでしょう。コロナさえ収束すれば経済は戻ります。コロナが再拡大した結果再び行動制限を呼び掛けることとなり、忘年会と年末年始という書き入れ時を失うことになってしまいました。

コロナの再拡大は飲食店や夜の店の責任ではありません。大きな決定力を持つ政府が、適切な時期に適切な対応や要請をとれなかったことが原因です。

休日は自粛しつつ、感染防止対策をしながら食い扶持をしっかりと稼ぐ。これがコロナ禍での最善の行動かもしれません。

この記事のライター

アイ

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