新型コロナウィルスが本格的に感染拡大してから1年が過ぎました。街ではマスクや手洗い、アルコール消毒が定着し、人々がコロナ禍に慣れてきているという印象です。
しかし、現在東京を含む大都市圏は緊急事態宣言の真っ最中。政府から助成金がもらえるものの、飲食店の営業時間も制限され、うんざりしている人も多いと思います。
補助金も企業対象のものがほとんどで、それが多くの個人に適切に振り分けられているという印象もありません。飲食業、旅行業、風俗業の従業員は休業を余儀なくされるだけならまだしも、解雇される方も多く、生活が苦しい状態が依然として続いています。
この状態を脱するためには一刻も早く、コロナ禍を脱し、人々の流れが復活し、経済が元の状態に戻る必要があります。
ただ、ここで良いニュースが飛び込んできました。それが新型コロナウイルスのワクチンです。これが日本に届いたのです。
この救世主により、日本は救われるのか見ていきたいと思います。
新型コロナワクチンのいま
欧米の製薬会社が新型コロナウイルスのワクチン開発に成功し、全世界の人々に届くよう、急ピッチで製造が進んでおります。既に多くの国民が接種を終えているイスラエルでは、新規感染者が減ってきているという報道があり、ワクチンの効果はかなり高いものとみられています。
日本は2月からようやく接種が始まりました。これは世界各国と比べると、遅く、外交手腕などの問題と言われています。また世界屈指の経済大国である本国ですが、ワクチン製造については見事に取り残されてしまいました。もし、日本企業がワクチン製造に成功していれば、接種開始はより早まったと思います。
ワクチンは現在医療関係者から優先的に接種を行っています。その後は高齢者や基礎疾患を持っている方が対象で、働き盛りの世代や若者の接種開始は一番最後にずれこむということになっております。
この順番ですが、コロナに罹ってはまずい人から優先的に接種するということで決まったそうです。新型コロナ自体は誰でもかかりますし、年齢や職業で発症確立が大幅に違うというデータもございません。
しかし死亡率は圧倒的にお年寄りの方々が多いのです。そのためこのような接種順番になったと思われます。
高齢者の方の接種が春ごろから始まるとのことなので、全国民が接種を終えるのは今年いっぱいかかることを覚悟しておくべきかもしれません。またワクチンは原則2回接種とのことで、その分多くのワクチンが必要になります。
供給スピードが予定通りに間に合わなければ、コロナの収束もその分遅れると思います。
変異ウイルスについて
ワクチンを全国民が接種すればコロナ禍が終わるのかというと、話はそれほど単純ではないみたいです。
じつは新型コロナの変異ウイルスが国内でも発見され関係者は頭を悩ませています。
以下取材記事の引用です。
WHO=世界保健機関は、新型コロナウイルスの感染が新たに確認された人の数は、世界全体で引き続き減少傾向にある一方、変異ウイルスは100を超える国や地域に拡大しているとする報告書を23日に公表しました。
報告書によりますと、今月15日から21日までの1週間に報告された感染者の数は世界全体で245万7026人と前の週に比べて11%減り、6週連続で前の週を下回りました。
新たな感染者の数が1週間の合計で最も多かったのは、
▽アメリカで48万467人と前の週に比べて29%の減少、
▽次いでブラジルで31万6221人と1%の減少となりました。
1週間の新たな感染者数はヨーロッパ全体でも前の週に比べて減少となりましたが、フランスでは13万1179人と前の週に比べて3%増えました。
また世界全体で、この1週間に亡くなった人の数は6万6359人と前の週に比べて20%減り、3週連続で前の週を下回りました。
一方、変異ウイルスの報告があった国や地域の数は、
▽イギリスで最初に確認された変異ウイルスでは、前の週に比べて7つ増え101
▽南アフリカで最初に確認された別の変異ウイルスでは、前の週に比べて5つ増え51
▽ブラジルや日本で確認された別の変異ウイルスでは、前の週に比べて8つ増え29となりました。
WHOは、感染対策によって新たな感染者数は引き続き減少傾向にある一方、変異ウイルスの拡大は続いているとして警戒を続けるよう呼びかけています。
変異ウイルスにワクチンが効かないものもあるかもしれません。
多少の変異ウイルスであればワクチンは効くとのことですが、大幅な変異の場合は注意が必要です。変異ウイルスの拡大は再びコロナ禍に逆戻りする可能性もあることを私たちに示唆しています。
まとめ
ワクチン接種開始=コロナ禍の終焉ではない可能性もあるとのことが分かって頂けたかと思います。私たちにできることは出来る限りのステイホーム、そして感染拡大の防止です。遠出などは極力控えるようにしましょう。