口内炎、通常は1週間～2週間で自然治癒しますが、なかなか治らないと厄介ですよね。
粘膜に炎症が起きる口内炎、誰でも一度は経験したことがあるではないでしょうか。できてしまうと、お茶を飲むたび、食事のたびに鋭い痛みを感じ、とても不快感があるものです。
口内炎とは、ほおの内側や歯茎などの口の中や、その周辺の粘膜に起こる炎症の総称です。
口の中は粘膜で保護されていますが、免疫力低下などの理由で細菌から守りきれなくなると、炎症がおきて口内炎を引き起こします。
口内炎ができる原因
１ 口内の傷
口内炎は、口の中の傷に細菌が繁殖することで起こります。口内炎の一番の原因は口の中の傷。
お口の中を誤って噛んでしまったり、食事の際に魚の骨などが刺さったりして、お口の中を傷つけたことをきっかけとして、力強く歯磨きすることで口の中に傷ができると、この傷が原因となって口内炎発症につながることがあるそうです。
正常な状態のお口の中では、少々傷がついたとしても唾液が細菌を洗い流し、炎症が起こることなく傷は治癒してしまいます。しかし、唾液の分泌が低下している場合、お口の中に増えてしまった細菌が傷ついた部分でさらに繁殖し、口内炎として炎症を起こしてしまうことが多いです。
２ 免疫力低下
全身に疲労が溜まることで、口内炎になってしまうということもあります。普段は免疫が働くことで細菌の繁殖を食い止めてくれますが、睡眠不足や疲労が蓄積すると、この新陳代謝が低下し、口内の粘膜の表面が荒れてしまいます。免疫力が低下すると細菌が繁殖しやすくなり、口内炎が起こりやすい状態になっています。悪化すると、内側から傷ついた潰瘍状態になってしまい、ここに外傷と同様に細菌が繁殖すると、口内炎が悪化していきます。日頃から免疫力を上げておくことが、とても大切です。
３ ビタミンB2,B6の不足
様々な原因からなる口内炎ですが、多くの人が口内炎の原因として疑うビタミン不足が原因です。日常的な食生活で、ビタミン摂取が不足気味と感じていて、口内炎になってしまった場合、まずは食生活を見直してみましょう。
いつも口の中は唾液などの粘液によって保護され、傷口の細菌を洗い流しています。
しかし、皮膚や粘膜を守るビタミンB2、皮膚や粘膜の健康を維持するビタミンB6が不足すると、傷口を細菌から守る粘液が不足してしまって、口内炎ができやすい状態になっています。
普段の食事からビタミンB2・B6を摂取することが大切です。
口内炎の治し方
１ うがい薬でうがいする
痛みが強い口内炎は、嫌になりますね。口内炎を効果的に治すには、口内細菌の繁殖を抑えることがとても重要だそう。
20秒間のうがいを3セット繰り返すと口内の細菌を10分の1に減らせると言われています。
口内炎で潰瘍を形成すると２次的に細菌の感染が起こりやすく、このため、イソジンや殺菌成分の入っている洗口剤を使うと効果的です。でき始めのうちにしっかりやっておくと、悪化を防ぐことができます。
２ 軟膏や口内パッチをつける
軟膏やパッチには、炎症を鎮め、痛みを和らげてくれます。口内の唾液を清潔なガーゼやティッシュで拭いてからつけるのがポイントです。
ステロイドの塗り薬はアフタゾロン軟膏、ケナログ軟膏などがあります。非ステロイドのものではトラフル軟膏です。パッチタイプの貼り薬は、外からの刺激を遮断するので患部が安静な状態になり、結果的に痛みの緩和に繋がります。
３ 食後の丁寧な歯磨き
多くの歯磨き粉に含まれているラウリル硝酸ナトリウムが口内炎を引き起こす可能性があると言われています。
もし他の原因がない場合には、歯磨き剤の成分を疑って、ラウリル硝酸ナトリウムの記載がないものを試してみましょう。
口内の傷を増やさないため、食後の歯磨きはやさしく丁寧に行いましょう。
力強く歯を磨くと口内に傷ができてしまうことがあり、口内炎の原因を作ってしまうことになるかもしれません。歯はやさしく磨くことで十分汚れが落ちるそうなので、意識して気をつけてください。
４ 睡眠をしっかりとる
睡眠不足は免疫力低下になり、体調不良に繋がる経験したことがあるのではないでしょうか？
８時間の睡眠は無理でも、６睡眠時間を確保することを意識してみてくださいね。
５ 水をこまめに飲む
乾燥していると、細菌が繁殖しやすい体内環境になります。こまめに水分補給することで、細菌が繁殖しにくい体内状態を作りましょう。
アルコールや辛いもの、熱いもの、冷たいもの等の刺激が強い飲み物は口内炎になりやすいので、控えるましょう。
刺激物が原因で口内炎ができることもあるそうなので、それらが口内炎を悪化させる、もしくは新しい口内炎を作ることになってしまっては、悪循環です。
６ ビタミンB2・B6の摂取
皮膚や粘膜を守るビタミンB2、皮膚や粘膜の健康を維持してくれるビタミンB6は、細菌に対抗するための粘液を作るので摂取を日頃から心がけましょう。
ビタミンB2を豊富に含む食材としては、レバー、海藻、青魚、ウナギ、納豆、卵、乳製品などです。
ビタミンB6を豊富に含む食材としては、レバー、ニンニク、バナナ、鶏のササミ、マグロ、カツオなどです。
まとめ
口内炎には様々な原因があります。ビタミンB群を補給することが有効な対策となります、口内炎を一日も早く解消しましょう。また、口内炎になりやすいと方も、普段の食事を見直してビタミンを補うことで、口内炎を予防する働きも期待できます。規則正しい生活、栄養バランスの取れた食生活、歯磨き・洗口剤で常に口の中を清潔に保つことが口内炎を予防することができます。まずは口内炎ができないような生活を心がけることが大切です。