亜鉛はミネラルの一種。最近はサプリメントブームということもあり、以前よりは名前が知られるようになってきました。
しかし一般層への知名度はまだまだ低いのが現状です。
亜鉛の効能とはどのようなもので、私達の体にどう作用するのかをご紹介します。
生殖機能や性欲を正常に保つ
亜鉛は別名「セックスミネラル」と呼ばれます。男性、女性問わず生殖機能や性欲を正しく保つ効果があります。
男性の前立腺や精子、女性の卵巣に多く存在していることはあまり知られていません。
性欲に関わるホルモンにも影響しています。そのため精力剤の成分としても使われているのです。
血糖値を下げる
膵臓(すいぞう)から分泌される蛋白(たんぱく)質性ホルモンであるインスリンの材料となる働きがあります。
亜鉛をとるとインスリンの量が増えます。血糖値を下げることができるのです。
血糖値が下がるということは糖尿病の予防になります。実際、中高年に多い2型糖尿病患者にはインスリン投与で症状が和らぎます。
味覚を正常にする
味を正常に保つのも亜鉛の効能です。
私達の舌の表面には、味覚を認識する味蕾(みらい)という器官があり、亜鉛は味蕾を作る働きがあります。
不足するとすぐさま味覚異常になるという訳ではありませんが、味を正常に感じないなどの味覚障害となることがあります。
新陳代謝を促す
亜鉛は酵素の成分になり新陳代謝を促します。酵素はたんぱく質の一種。人間を含む生き物が、摂取した食べ物を消化・吸収・代謝したり、体の中で起こるほとんどの化学反応には、酵素が必要です。私たちの体にはなくてはならない物質なのです。
体の成長や傷の修復を早め、新陳代謝を促します。
タンパク質を合成
タンパク質の合成もそうですが、遺伝子情報の伝達にも欠かせない栄養素です。
亜鉛はDNAやRNAなどの核酸の合成を促しているので、不足すると、DNAの切断が増えるとの研究もあります。
タンパク質の合成にも関わる栄養素です。細胞の形成や代謝、成長に欠かせない成分です。
筋トレにも効果?
亜鉛は新しい筋肉を作り出すときに必要不可欠です。
体内に不足しているときは筋組織の回復が遅れます。亜鉛の不足は免疫力も低くするため、体調不良にもつながります。
亜鉛は牡蠣が多く含まれますが、赤身の肉や魚介類、大豆製品からも摂ることができます。
肉類であれば豚レバー、魚介類であれば牡蠣のほかうなぎやホタテ、大豆製品では豆腐がおすすめです。
インスタント食品に含まれる食品添加物は亜鉛の吸収を妨げるポリリン酸・リン酸塩などが含まれていることがあるので、注意しましょう。