耳にカビが! あなたは大丈夫?

耳にカビが! あなたは大丈夫?

2018/07/06
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ご存知ですか? 耳に生えるカビ

こんなところに生えるカビ

耳に生えるカビ

 梅雨から夏にかけて高温多湿の日本。食べ物が傷みやすくなる季節なのでカビを気にされている方も多いはず。
 ところで、人体にも生えるカビの存在はご存知ですか?
 それもとても大切な器官である、耳の中に生えてしまうカビです。



耳には元々バリアがある

 人体の皮膚は弱酸性になっていて、細菌から守られています。
 ボディソープのCMなどでご存知の方も多いでしょう。
 ですので、体を洗いすぎる事でかえって細菌に対する抵抗力が落ちてしまいます。
 これは、アルカリ性の石鹸が弱酸性の皮膚を中和してしまうからです。
 そして皮膚と同じように耳の中も弱酸性で、細菌から守る機能を持っています。


キレイ好きが耳を汚す

 耳掃除が好きな方やストレス発散として耳掃除をしてしまう方は、ついつい耳掃除をしすぎてしまいます。
 耳がきれいになる半面、耳かきの使いすぎて耳の中や鼓膜を傷つけてしまったり耳垢を奥に押し込んでしまう事で、結果的に耳の環境が悪化します。耳の中が弱酸性ではなくなる事で、耳が汚れやすくなるのです。


掃除しすぎで起こる耳の疾患

 耳を傷つけ炎症が起こってしまうと、炎症部分の物質が原因で耳の中がアルカリ性になります。
 その為、弱酸性でなくなった耳の中はバリア効果を失うので、細菌の侵入を許してしまいカビが生えるのです。
 このような症状を「外耳道真菌症」といいます。
 また、これらは耳かきで耳の中を傷つけたり、耳垢を奥に押し込んでしまったりする事で湿疹やかゆみが起こる病気もあります。
 「鼓膜炎」や「外耳炎」などはこのような症状の病気で、病院へ行かなかったり爪などで耳をかいてしまったりすると、余計に細菌が入ってしまい炎症や疾患を繰り返し、最悪の場合は鼓膜の穴が開いてしまったり手術が必要になってしまいます。

耳鼻科

基本は週に1回

 一般的に、耳掃除は月に2回行えば必要な耳垢が取れるそうです。耳掃除が好きで好きでたまらない方でも、せめて週に1度程度で我慢してください。
 その際も耳の入口から1cmに留め、奥まで掃除をしたり皮膚を強く擦らないようにしましょう。


耳垢に合わせて

 耳垢には個人差があるので、それに適した耳掃除道具を利用する事も大切です。
 例えば乾燥して粉っぽい耳垢には粘着性のある綿棒、乾燥していて大型の耳垢には通常の綿棒、ベトベトしている水っぽい耳垢には金属製のワイヤー式耳かきなど、自身の耳垢によって耳かきの器具を使い分ける事をお勧めします。

耳かき選び

まとめ

 いかがでしたでしょうか。
 人類の耳には、元々日常生活で皮膚が動く事によって自然に耳垢が外側へ移動する機能が備わっています。
 そもそも我々の先祖達は耳かきの無い時代から生きてきたのです。それを便利な生活を送る為に作った筈の綿棒や耳かきで、逆に耳の具合が悪くなってしまうというのはなんとも皮肉な話ではありませんか。
 何もしないのが素晴らしい!というわけではありませんが、もう少し自分の体の機能を信用してあげた方が良いかもしれません。

この記事のライター

yoko

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